マグロ大好き! -技術者のお金blog-

インデックス投資が好きです/取得資格:宅建・FP2級/1988年生まれ/エンジニア/2050年3月末(61歳)でセミリタイア予定

全世界株式への投資は、たくさんの通貨への分散投資にもなる

「銀行に貯金をしておくと日本円に賭けているようなもので、米国株を購入するとドルに賭けているようなもの。そして、全世界株式を購入するということは、色々な通貨に賭けているようなもの」というのは本当なのでしょうか。

 

たとえば、全世界株式の投資信託を購入するとき、その投資信託がバンガード社のETFを通じて、S国の株を買うような場合、僕が支払った日本円は、まずドルに両替されて、そのあとバンガード社がドルをS国の通貨に両替して、S国の会社の株を購入するというような流れになると思います。全世界株に投資すると言っても、一度はドルを経由してからS国の通貨に両替して投資をすることになるので、為替リスクの観点から考えると、S国の為替リスクの他にも、ドルの為替リスクも受けるのではないでしょうか。

 

結論から言うと、ドルの為替リスクの影響は受けないと思います。当たり前の話しかもしれませんが、今回は、これについて具体的な例で考えてみます。

 

S国の法定通貨をソラナとします。2024年の為替を「1ドル120円、1ドル55ソラナ」として、2024年に、S国のインデックスに連動する投資信託を100万円分購入したとします。そして、1年後の2025年に売却するときに、S国のインデックスには変動はなかったけど、為替変動があって、(1)ドル安になった場合、(2)円安になった場合、(3)ソラナ安になった場合の3パターンについて考えてみます。

 

ドル安(20%安)になった場合

2024年の為替が「1ドル120円、1ドル55ソラナ」で、1年後の2025年の為替は、ドルが20%安になって「1ドル96円、1ドル44ソラナ」になったとします。つまり、2024年にバンガード社のETFを通じて、S国に100万円を投資する場合、100万円をドルに両替して、約8,333ドルになって、約8,333ドルをソラナに両替して、約458,315ソラナになって、これでS国の会社の株を購入して、2025年にソラナをドルに両替して、約10,417ドルになって、これを日本円に両替すれば、約100万円になります。

 

つまり、僕の日本円はドルを通じて、ソラナに両替されましたが、ドル安になろうがドル高になろうが、僕にとっては影響ないことが分かります。

 

同様に、円安とソラナ安の場合について考えてみます。

 

円安(20%安)になった場合

2024年の為替が「1ドル120円、1ドル55ソラナ」で、1年後の2025年の為替は、円が20%安になって「1ドル144円、1ドル55ソラナ」になったとします。つまり、2024年にバンガード社のETFを通じて、S国に100万円を投資する場合、100万円をドルに両替して、約8,333ドルになって、約8,333ドルをソラナに両替して、約458,315ソラナになって、これでS国の会社の株を購入して、2025年にソラナをドルに両替して、約8,333ドルドルになって、これを日本円に両替すれば、約120万円になります。僕の資産を円からソラナに避難させておいたおかげで、円の暴落から逃げることができたパターンです。

 

ソラナ安(20%安)になった場合

2024年の為替が「1ドル120円、1ドル55ソラナ」で、1年後の2025年の為替は、ソラナが20%安になって「1ドル120円、1ドル66ソラナ」になったとします。つまり、2024年にバンガード社のETFを通じて、S国に100万円を投資する場合、100万円をドルに両替して、約8,333ドルになって、約8,333ドルをソラナに両替して、約458,315ソラナになって、これでS国の会社の株を購入して、2025年にソラナをドルに両替して、約6,944ドルになって、これを日本円に両替すれば、約83.3万円になります。僕の資産を円からソラナに変えることで、ソラナの暴落に巻き込まれたパターンです。

 

当たり前のことかもしれませんが、ドルを通じてS国通貨に両替をしたからといって、ドルの為替リスクを直接受けることはないようです。

 

将来的に、どの通貨が強くなるのか分からないので、全世界株式に投資して、たくさんの通貨に分散投資しておこうと思います。